妊娠中はなぜカルシウム摂取量が増えるの?吸収率UP法は?

妊娠中、食生活に気を付けている方は多いものです。

「自分が口にしたものが、お腹の赤ちゃんの成長に繋がる」とわかっているからでしょう。

事実、妊娠中に推奨される栄養素の摂取量は、妊娠前と比べて「多く」なります。

そんな妊娠中の必須栄養素の中でも、特に「カルシウム」の役割が重要であることをご存じですか?

なぜ、妊娠中はカルシウムの摂取が必要なのでしょうか?

また、カルシウムを摂取しても「」体内に吸収されなければ意味がありません。

では、どうしたらカルシウムの吸収率を増やすことができるのでしょうか?

今回は「妊娠中のカルシウムの役割」と「妊娠中のカルシウム摂取量」、また「カルシウムの吸収率を増やす方法」についてご紹介して行きます。

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妊娠中はなぜカルシウムが必要なの?

妊娠中のみなさんは、周囲の人から「カルシウムを多く取りなさい」と言われたことがありませんか?

また、「妊婦さん向け!カルシウムを取るための料理レシピ」なども数多く目にしますよね。

なぜこれほどまで、妊娠中はカルシウムの摂取が必要とされるのでしょうか?

その理由は、カルシウムが「赤ちゃんの骨や歯の形成」や「母体の骨の維持」に欠かせないからです。

生まれたばかりの赤ちゃんには、まだ歯が生えていません。

しかし、赤ちゃんの歯の形成は、既にお腹の中にいるときから始まっています!

胎児の歯の石灰化が開始されるのは、妊娠4~5ヶ月頃とされる妊娠初期です。

さらに胎児の歯の形成は、乳歯のみならず「永久歯」の形成までも行われるのだそうですから驚きです!

ですから赤ちゃんに丈夫な歯をプレゼントするためにも、「妊娠初期」からカルシウムの摂取が必要なのです。

さらに、妊婦さんにとってカルシウムの必要性はこれだけではありません。

妊娠中は、ママが食べた栄養はお腹の赤ちゃんへ優先的に送られるようになっているため、その分妊婦さん自身の体に送られるカルシウム量が不足します。

私たちの体は、血中のカルシウム濃度を一定に保つ働きがあるため、もしも食事からカルシウムを十分に摂取できなかった場合、骨からカルシウムが溶け出すようなしくみになっています。

骨からカルシウムが溶け出すということは「骨がもろくなる恐れがある」ということですから、妊婦さんの丈夫な骨を維持するためにもカルシウムは欠かせないということです。

妊娠中のカルシウムの摂取量はどれくらい?食べ物の目安量は?

妊娠中のカルシウムの重要性について述べましたが、ではカルシウムをどれくらい摂取すれば良いのでしょうか?

厚生労働省から発表されている日本人の食事摂取基準によると、カルシウム摂取量は「1日あたり/650mg」となっています。

「カルシウムを650mg・・・」と言っても具体的なイメージが湧きにくいと思いますので、ここではカルシウムを多く含む食材で見ていきます。

まずカルシウムと言ってイメージするのは「牛乳」

牛乳には、200cc(コップ1杯、飲み切りサイズ1パック)の中に、カルシウムが「220mg」含まれていますので、毎日コップ1杯飲むことで、食事で足りないカルシウムを補給することができそうです。

さらに牛乳に含まれる「乳糖」には、カルシウムの吸収を促す働きがあるそうなので、牛乳は手軽にカルシウムを摂取できる食品の一つと言えます。

(「妊娠中にお勧めなのは豆乳?牛乳?」に関連記事を書いています。)

次に「ヨーグルト」

ヨーグルト100g(食べ切りサイズのカップ1個)に対して、カルシウムは「120mg」含まれています。

ヨーグルトはカルシウム補給だけでなく、妊娠中のトラブルとして多い便秘などにも効果を発揮してくれそうですね。

調理をせずにそのまま食べることができるのも、ヨーグルトのメリットでもあります。

(「妊婦さんの花粉症に効果的なヨーグルトの食べ方は?」「妊娠中の便秘と腹痛!出ないときの解消法は?」「妊娠中の便秘はお腹の張りを引き起こす?」に関連記事を書いています。)

次に「煮干し」

煮干し10gの中にカルシウムは「220mg」含まれています。

スーパーに行けば、出汁用の煮干しではなく「食べる煮干し」が手に入りますので、乳製品が苦手な方にもお勧めです。

味付け無しの食べる煮干しをフライパンで炒った後、甘辛く味付けをし、仕上げにゴマやナッツをトッピングすると美味しく頂けますよ!

おやつにチョコレートやスナック菓子などを食べている人は、是非煮干しに変えてみてくださいね。

(「妊娠糖尿病でもおやつが食べたい!お勧めのおやつレシピは?」「妊娠中にナッツはお勧め?食べ過ぎはよくない?」に関連記事を書いています。)

次に「干しエビ」もカルシウム摂取にお勧めです。

干しエビ10gの中にカルシウムは「約710mg」含まれており、干しエビはカルシウム含有量がダントツに多い食品です。

干しエビには、葉酸や鉄分も含まれるので妊婦さんには最適の食品と言えるでしょう。

干しエビは、お好み焼きや焼きそばなどにトッピングするほか、サラダやご飯に振りかけても美味しく頂けます!

和食は乳製品を使うメニューが少ないうえ、日本の水はカルシウムが少ない「軟水」であることから、欧米人に比べると「日本人はカルシウムが不足しやすい」と言われています。

普段の食事にこれらのカルシウムの多い食品を追加すれば、カルシウム「650mg」が達成できるかもしれません!

日本の妊婦さんは、これまで以上にカルシウムを取るよう心掛けて下さいね。

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カルシウムの過剰摂取は危険!?

妊娠中は積極的にカルシウムを摂りたいものですが、もしもカルシウムを過剰摂取した場合、何か副作用などあるのでしょうか?

健康な人であれば、食品から摂取した過剰なカルシウムは尿や便として体外へ排出されてしまうため大きな心配はいらないようです。

ただ気を付けなければならないのは、カルシウムのサプリメントを多く取り過ぎた場合です。

カルシウムのサプリメントを取りつつ、カルシウムの多い食品を長期に渡って食べ続けた場合、人によっては「高カルシウム血症」を招くことがあるそうです。

高カルシウム血症とは「血中のカルシウム濃度が基準値を超えて高くなる疾患」のことですが、高カルシウム血症になると、脱力感、食欲不振、便秘、下痢などの症状が現れ、重度になると意識障害や腎不全などの重大な病気に繋がることもあるそうです。

このようなリスクを避けるために、カルシウムの1日の上限「2300mg」を超えないように気を付けて下さいね。

カルシウムの吸収率をよくするには?

カルシウムを摂取するためには、カルシウムが含まれた食品を「ただ食べる」だけでは意味がありません。

なぜならカルシウムは「体内に吸収されにくい栄養素」だからです。

食べた食品の栄養素が腸内で吸収される率を「吸収率」と言いますが、体内における栄養素の吸収率というのは食べ物によって異なるものであり、同時に摂取する栄養素の組み合わせによっても吸収率は変わってくるそうです。

参考までに体内におけるカルシウムの吸収率を上げてみます。

<体内のカルシウムの吸収率>

・牛乳、乳製品  約50%

・小魚  約30%

・野菜  約15%

このように、カルシウムの吸収率はとても低いことがわかります。

では吸収率を上げるにはどうすれば良いのでしょうか。

次のような食品を組み合わせることで吸収率を上げることができるようです。

クエン酸

まずはクエン酸です。

食品会社サッポロの研究によると、「クエン酸にはカルシウムの吸収を促進する働きがある」ことが明らかにされたそうです。

クエン酸は、レモンや酢、りんごなどに含まれていますので、食事のメニューにクエン酸を使ったメニューを取り入れると、効率よくカルシウムを摂取することができそうです。

タンパク質

また、タンパク質も忘れてはなりません。

タンパク質もカルシウムの吸収を促進してくれます。

肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などに多く含まれています。

マグネシウム

さらに、カルシウムを摂取する上で欠かせないのがマグネシウムです。

マグネシウムは、カルシウムを骨に取り込む働きがあるのですが、カルシウムとマグネシウムは「体内におけるバランス」が重要なのだそうです。

理想とされるバランスは、マグネシウム「1」に対してカルシウムが「2」という割合であり、これを保つことで様々な体の機能が正常に保たれるといいます。

マグネシウムには、納豆、がんもどき、ゴマ、玄米、アーモンド、カシューナッツ、サバの水煮などに含まれています。

ビタミンD

ビタミンDもカルシウムの吸収に欠かせない栄養素です。

ビタミンDは魚介類、レバー、牛乳、キノコ類(干し椎茸など)に多く含まれます。

また、日光に当たると体内で作られますので、日光に当たることも効果的です。

カルシウムの吸収を阻害するNG食品は?

カルシウムの吸収率を上げる食べ物があるのに対して、「カルシウムを排出させてしまう食品」もあります。

骨の健康のために、控えた方が良い食品はこちらです。

塩分

塩辛いものに多く含まれる「ナトリウム」は、体内のカルシウムを排出してしまう原因になります。

漬物(梅干し、キムチ、塩からなど)明らかにしょっぱい食品だけでなく、塩味を感じにくいカップラーメンやパンなどもナトリウムが多いので注意が必要です。

リン

リンとは、加工食品、冷凍食品、スナック菓子、清涼飲料水などに多く含まれていますが、リンを過剰摂取するとカルシウムの吸収が妨げられてしまうそうです。

加工食品や冷凍食品は確かに便利ですが、妊娠中は控えた方がいいでしょう。

シュウ酸

シュウ酸は、カルシウムとマグネシウムの両方の吸収率を下げてしまうそうです。

シュウ酸は、ほうれん草やタケノコのえぐみのある野菜のほか、チョコレートにも含まれています。

これらの食品の食べ過ぎには気を付けましょう。

食物繊維

便秘解消に効果的な食物繊維ですが、食物繊維を取り過ぎると体に必要な栄養素まで排出されてしまいます。

また、食物繊維の種類によってはカルシウムの吸収を妨げるものもありますので注意が必要です。

フィチン酸

栄養価の高い玄米などの穀類や豆類には、フィチン酸という成分が含まれています。

フィチン酸もカルシウムの吸収を妨げるため、食べ過ぎないよう注意しましょう。

タンパク質

適量のタンパク質はカルシウムの吸収を良くしてくれますが、タンパク質を取り過ぎるとカルシウムを排出させてしまうのだそうです。

逆効果にならないよう、タンパク質に偏った食事にならないよう気をつけましょう。

おわりに

私は、魚、ゴマ、豆類、乳製品などカルシウムを多く含む食品が好きなので、カルシウムは取れている方ではないかと思っていましたが、「吸収率」についてはまったく気にしていませんでした。

もしかしたら私がせっせと食べてきたカルシウムのほとんどは、排出されてしまっていたのかもしれません・・・。

そんな残念なことにならないよう、最近では食べる組み合わせに気を使うようになりました。

そこで最近、私が取り入れるようになったのは「ココア」です。

ココアには、カルシウム・マグネシウム・食物繊維・ミネラルなどが含まれていますので、ここに牛乳を入れて飲めばカルシウムの含有量も吸収率もアップします!

ココアはコーヒーや紅茶と比べてカフェインも少ないですから、妊娠中でも安心して飲むことができますよ!

ぜひ、美味しく手軽にカルシウムを取り続けて行きましょう!

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