妊娠中の吐き気は妊娠高血圧症候群かも!?

妊娠中に、胃がむかむかしたり、吐き気がしたり、嘔吐してしまう妊婦さんは多いものです。

これは、お腹が大きくなり始めたせいで、胃が圧迫されてしまい、胃に不調が出てきてしまうのです。

しかし、「胃が痛い!」と思って病院へ行ったら、「HELLP症候群」という肝臓の病気と診断されることがあるかもしれません!

「HELLP症候群」は妊娠高血圧症候群の妊婦さんに見られるもので、とても危険な病気です。

今回は、妊娠中の「吐き気」と「妊娠高血圧症候群の合併症」について、ご紹介します。

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妊娠中の吐き気は危険なこともある!?

妊娠中は、ホルモンバランスの変化だけでなく、ストレス、体の冷え、便秘などによって、吐き気が起こることがよくあります。

特に、妊娠後期に入ってお腹が大きくなると、胃が圧迫されて、ムカムカしたり、吐き気を伴うことがあります。

これは、生理的な吐き気なので、心配はいりません。

しかし、生理的な吐き気とは別に、「危険なや吐き気」があります。

それは、「妊娠高血圧症候群の合併症」の症状の場合です。

妊娠高血圧症候群の合併症には、母体が痙攣や意識障害を起こす「子癇(しかん)」や、「HELLP症候群」という発作があります。

(しかんについては「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)とは?目のチカチカはしかんの前兆?」に関連記事を書いています。)

「HELLP症候群」とは、妊娠中に起きる、肝機能障害です。

「HELLP症候群」の原因が解明されていませんが、適切な処置が施されなかった場合、「HELLP症候群」にかかった妊婦さんの死亡率は30%という、とても危険なものです。

「HELLP症候群」の初期症状には、「ムカムカ」「吐き気」「嘔吐」「胃痛」などがあり、病院へ行ったけど「胃薬を出されておしまいだった」という場合もあり、胃腸障害と勘違いされやすい症状です。

「HELLP症候群」が悪化すると、肝臓の働きが悪くなるため、そのうち黄疸が出たり、倦怠感、疲労感が強く出てきたり、肺に水が溜まると、咳や呼吸困難の症状が出てきます。

吐き気、胃痛、疲労感、咳などは、風邪などと間違いやすいため、注意が必要です。

妊娠20週以降に入り、「高血圧」や「たんぱく尿」とともに、上記のような症状が出た場合は、すぐに病院へ行くようにしましょう。

妊娠高血圧症候群になるとどうなる?

妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降に見られる「高血圧」または「高血圧+尿たんぱく」の症状です。

妊娠高血圧症候群になると、子宮や胎盤への血流が悪くなるため、赤ちゃんが栄養不足や酸素不足になってしまいます。

その結果、赤ちゃんの発育が悪くなって発育不全となったり、脳へ酸素が行かなくなると脳への障害が出る可能性があります。

最悪の場合、お腹の中で赤ちゃんが死亡することもあるのです。

妊娠高血圧症候群の場合、出産時に赤ちゃんへのリスクがさらに高まるため、出来るだけ早く赤ちゃんを取り出す必要があり、帝王切開になる場合が多いようです。

妊娠高血圧症候群は、出産すると症状がなくなることから、「妊娠が原因」だと考えられています。

残念ながら、妊娠高血圧症候群の予防法はありません。

妊娠高血圧症候群になってしまったら、出産するまで、うまく対処していくしかないのです。

しかし、妊娠高血圧症候群は、出産が終わっても安心できるものではありません。

妊娠高血圧症候群にかかった妊婦さんの場合、かからなかった妊婦さんと比べて、産後数十年経ってから、高血圧や糖尿病などの「メタボリックシンドローム」にかかる確率が高くなると言われています。

そのため、出産後も、食生活や生活習慣などに気を付けながら生活をしていく必要があるのです。

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妊娠高血圧症候群の治療法は?

妊娠高血圧症候群の原因は「妊娠そのもの」なので、出産するまで治ることはありません。

だからと言って、放置していいわけではありません。

妊娠高血圧症候群の治療法は「安静」と「食事療法」です。

静かで暗い場所に横になって、なるべく安静にする必要があります。

疲れすぎたり、ストレスを溜めたり、睡眠不足になってはいけません。

食事は、できるだけ塩分、油や脂肪、糖分を控えた食事をし、高たんぱく、低カロリーな食事をしましょう。

軽度の妊娠高血圧症候群であれば、安静と食事療法で、乗り切ることができます。

しかし、自宅にいると、どうしても安静にすることが出来なかったり、食事療法が実践できない方は、入院する必要が出てきます。

妊娠高血圧症候群を治すには「出産」するしかないことから、あまりにも重症で、母子ともに命の危険がある場合などは、赤ちゃんの成長を待たずに帝王切開で赤ちゃんを取り出すこともあります。

まとめ

妊娠高血圧症候群は、一度発症すると、妊娠が終わるまで、回復することはありません。

妊娠中は、「安静」にしていなければならないため、元気な妊婦さんのように、散歩したり、旅行へ行ったり、ベビー用品を買いに行ったりすることが制限されるかもしれません。

更には、長いこと入院を強いられ「楽しいマタニティライフを送ることができない!」というケースもあるでしょう。

しかし、一番大事なことは、ママと赤ちゃんが健康であること。

一日でも長く、ママのお腹の中で赤ちゃんを育ててあげることが、何より大切です!

出産すれば、血圧もたんぱく尿も、元に戻るはずですので、妊娠高血圧症候群にかかってしまった妊婦さんは、「今だけ」と割り切って、「安静」と「食事療法」を、頑張ってほしいと思います!

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