妊娠中の血糖値が低いのはなぜ?

妊娠中の血液検査で「血糖値が低い」と言われた方はいらっしゃいませんか?

血糖値が高い場合は、妊娠糖尿病に繋がりますので「血糖値が低いと安心」な気もしますが・・・。

しかし、血糖値は低すぎるのもよくないのです!

血糖値が低いと、体に不調が現れるだけでなく、命の危険もあるほどです。

妊娠中の体重増加を防ぐために、食事制限をしていたり、反対に、食欲のままに食べ過ぎていると、血糖値のコントロールができなくなりますよ!

今回は「妊娠中の血糖値が低くなる原因」と「血糖値が低いときの危険性」についてご紹介していきます。

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妊娠中は血糖値が高い?

「血糖値」という言葉をご存じですか?

最近では、「糖質制限」や「低炭水化物ダイエット」などが話題になっていることもあり、血糖値という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。

血糖値というのは、「血液中のブドウ糖の濃度」のことを言います。

食事をしてブドウ糖が血液中に取り込まれると、誰でも血糖値が上がります。

そして、血糖値が上がると、その上昇を抑えるために、インスリンというホルモンが分泌されます。

通常であれば、インスリンの働きによって、食後3~4時間たてば、血糖値は空腹時の値まで戻っていきます。

しかし「インスリンの分泌量が少ない」または「インスリンが分泌されても効かない」ということが原因で、血糖値が高い状態が続いてしまうと糖尿病となります。

ブドウ糖は、脳の唯一の栄養と言われるほど、体にとって欠かせないものですが、妊娠中は、胎児に栄養を届けるために、通常より多くのブドウ糖が必要になります。

そのため、胎児へ栄養を届ける「胎盤」が形成されると、胎盤からインスリンを抑制するホルモン(=インスリン抵抗性ホルモン)が分泌されるようになります。

胎盤が形成されるのは妊娠中期以降なので、妊娠中期~妊娠後期の妊婦さんの体は、インスリンの分泌が抑制されている状態ということになり、血糖値が高くなりやすいと言えます。

妊娠中の血糖値が低いのはなぜ?

妊娠中は、血糖値が高くなりやすいのですが、逆に、血糖値が低いという方もいらっしゃいます。

妊娠中の血糖値の正常値は、

・空腹時血糖値が70~100mg/dl未満

・食後1時間の血糖値が140mg/dl未満

・食後2時間の血糖値が120mg/dl未満

という基準が設けられているのですが、妊婦さんの中には「空腹時の血糖値が70mg/dl未満」という非常に低い値の方もいらっしゃいます。

血糖値は、食事をすれば上がり、インスリンの働きによってもとの数値に戻るのが一般的です。

しかし、何らかの原因によって、血糖値が下がりすぎてしまうことを「低血糖」といい、診断基準は「空腹時の血糖値が70mg/dl未満」となります。

では、なぜ血糖値が下がりすぎてしまうのでしょうか?

その理由はいくつかあるのでご紹介します。

<食べ過ぎ>

低血糖の場合、「食事が不足しているのではないか」と思われがちです。

しかし、ご飯や甘いもの、イモ類や果物など、特に制限なく食べているにも関わらず低血糖あった場合は「糖質の食べ過ぎ」の可能性があります。

血糖値を上げるのは糖質です。

そのため、糖質を過剰に摂り過ぎた場合、血糖値も大きく上がってしまいます。

大きく上がった血糖値を下げるために、膵臓からはたくさんのインスリンが分泌されるると、今度は血糖値が下がり過ぎて、低血糖となってしまいます。

糖質の多い食品を食べ続けたり、偏った食生活を行うことで、インスリンの分泌量や作用が弱まってしまい、血糖値のコントロールが難しくなって行きます。

つまり、「血糖値が低すぎる=血糖のコントロール機能が衰えている」ということなので、糖尿病の一歩手前とも言われています。

<食事量の不足>

糖質の過剰摂取のほかに考えられる原因は「栄養不足」です。

妊娠中は赤ちゃんへ栄養を届けるために、普段よりも多くの糖質やカロリーが必要です。

もし、妊娠中の体重を抑えるために、ダイエットや食事制限を行っていたり、つわりによって食事量が足りていない場合、糖質やカロリーが不足して低血糖になっていることが考えられます。

糖質が不足することで起きる低血糖は、母体だけでなく赤ちゃんの成長にも悪影響を及ぼしますので、思いあたる方は食事内容を見直しましょう。

<インスリンの効きすぎ>

妊娠糖尿病の方で、血糖値を下げるためにインスリン治療をされている方の場合、薬の影響で血糖値が下がりすぎてしまうこともあります。

インスリン治療を行っている方は、食事を抜いたり、食事量を減らすのは危険です。

低血糖を起こさないよう、血糖値を小まめにはかることが大切です。

(「妊娠中の血糖値が上昇!インスリン開始の数値は?」に関連記事を書いています。)

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妊娠中の低血糖は危険?

血糖値は高くても、自覚症状がありません。

そのため、糖尿病に気づいた時は、すでに悪化していることがほとんどです。

一方、低血糖は、明らかに自覚症状が出て来ます。

低血糖の症状はこちらです。

・イライラ、眠け、あくび、手の震え、冷や汗、動機 ⇒ 脳にブドウ糖が不足するために起こります。自律神経に影響を与えます。

・極度の空腹感 ⇒ 血糖値が70mg/dl以下になると、副交感神経が活発になり、強烈な空腹感が出て来ます。

・意識障害 ⇒ さらに血糖値が下がると、意識がもうろうとしてきたり、ろれつがまわらなくなったり、痙攣をおこしたり、昏睡状態を起こすようになり、命の危険もあると言われています。

妊婦さんの場合、意識が低下することで転倒の危険もありますので、低血糖を甘く見てはいけません。

妊娠中の低血糖を改善するには?

妊娠中の低血糖を改善するには、どうしたらいいのでしょうか?

まず、低血糖を起こしている原因が、糖質の過剰摂取によるものなのか、栄養不足によるものなのかを判断しなければなりません。

ご自身の食生活を振り返りながら、医師とよく相談してみて下さい。

食べ過ぎの場合は、なるべく糖質を含む食品を控え、血糖値が上がり過ぎないように気をつけましょう。

自己測定器を使って小まめに血糖値を測ることも効果的だと思います。

栄養不足の場合は、カロリーが不足しないよう、しっかり食べる必要があります。

お腹の赤ちゃんを育てるためにも、バランスのいい食事をして下さい。

まとめ

私は現在、自己測定器で血糖値を測ることがありますが、妊娠中は自分で測ったことがありませんでした。

今振り返ってみると、妊娠中にひどくお腹が空いて、手が震えることがしばしばあったので「あれは低血糖の症状だったのかも」と思います…。

下がった血糖値をすぐにあげたい場合は、甘いジュースを飲むのが一番だそうです。

しかし、普段の食事から低血糖を防ぎたいのであれば、甘いものではなく、ごはんやお芋を食べる方がいいですね。

血糖値は、体調やストレスによっても変化します。

高くてもよくないし、低すぎてもよくない血糖値。

血糖値をコントロールするのは難しいですね…。

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